日本都市計画学会メールニュース
日本都市計画学会メールニュース
No.1608 配信日:2013年4月9日
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みなさま
お世話になっております。大阪市立大学の全泓奎(ジョン・ホンギュ)と申します。
今年度は日本都市計画学会社会連携交流組織としての指定を受けて活動している、
地域再生を促す社会体験型ミュージアムづくりによる都市型・新観光創生研究会
及び多文化コミュニティワーク研究会等の共催による西成エスニックミュージア
ム文化講座の第5回目の講座の案内をさせていただきます。
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■第5回・西成エスニックミュージアム文化講座
「沖縄・奄美の唄と文化の集い」
講師:玉城征仁さん(西成沖縄県人会相談役・関西今泊郷友会会長)
ライブ出演:米須昌代さん(沖縄三線・ギター)、春郁子さん(奄美民謡)
日時:16:30〜18:00
場所:中国料理「鴻福」(大阪市西成区鶴見橋2丁目10番20号)
参加費:無(定員20名/申し込み先着順) 終了後食事会(実費)
【共 催】 多文化コミュニティワーク研究会・地域再生を促す社会体験型ミュー
ジアムづくりによる都市型・新観光創生研究会、民団西成支部
【後 援】 大阪市立大学都市研究プラザ・大阪府立大学地域福祉研究センター・
こりあんコミュニティ研究会
◆お問合せ 民団西成支部:06-6651-4777
担当:金春子(キム・チュンジャ)  月、火、木、金 17:30まで
◆参加申込み nishinari.ethnic.museum@gmail.com
お近くの方、ご関心のある方のご参加をお待ちしております。
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社会連携交流組織の活動趣旨
建物の中に固定された博物館及び展示空間ではなく、地域の歴史や地域産業を生
きたまま観賞できる施設として、「野外博物館」が1890年代北欧で生まれ、1960
年代以降は「エコミュージアム」(フランス、スウェーデン、イタリア、ブラジ
ル他)というアプローチが、衰退地域の地域再生プログラムとして脚光を浴びて
いる。それらは単なる展示空間ではなく、衰退した地域経済の再生に向けた新し
い地域再生プログラムとしても取り組まれている。地元コミュニティや住民らが
インタープリターとなり、地域内に点在する様々な歴史及び産業遺産をネットワー
ク化する「地域まるごとミュージアム」構想は、新たな地域観光産業の創出を通
じた地域再生や新産業の創生にも繋がるアイデアである。日本国内でも、1995年
より日本エコミュージアム研究会が設立され、日本各地に展開するエコミュージ
アムの発展に向けた情報交流や、新しい地域資源の発掘に向けた研究・実践交流
活動が行われている。しかし、これまでは自然・環境・産業遺産を中心とした取
り組みであり、本交流組織が取り上げている社会資源(労働・エスニシティ・人
権・福祉)等に関しては日本ではとりあげられにくかった。本研究会は、とりわ
け都市・大阪の中で様々な形で困難を抱えており、地域環境や社会環境的にも再
生に向けた官民の域を超えた取り組みが求められている西成地域、中でも北西・
北東部を中心に、既存の社会資源を掘り起し、正の遺産として再解釈する作業を
行う。なお、同時に、それらを推し進めていく人材プールとして、地域再生に取
り組む地域主体のエージェントの養成も求められる。本研究では、当該地域の地
域再生を目的に据え、地域に散在する負の資源と思われてきたものの正の側面に
光を当て、新たな資源として再解釈し、地域再生の資源として動員する。その過
程を通じて地域まるごとミュージアムを機能させ、人の循環から経済の循環を生
み出し、活力あるディープサウスの栄光を取り戻す地域再生のアクションプラン
を模索するため、ミュージアムを構成する各サテライト(研究領域のカバー範囲)
に関する基礎的調査研究及び資源収集をこの1年間で進めていきたい。
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